ホタルの独り言 Part 2

ホタルをはじめ、様々な昆虫の写真や自然風景の写真を掲載しています

ホタル撮影


「ホタルの独り言」は、移転しました。
新しいURL は、こちら http://www.tokyo-hotaru.com/blog/

幻想的なホタルの風景を撮影する



 私は、プロの写真家ではなく某企業のサラリーマンである。未だに古い銀塩カメラ(オリンパスOM-2)を使用してホタル撮影をしているが、デジタルカメラの普及に伴って写真愛好家が増えている。そしてホタルの時期になれば、成虫の飛び交う光景を撮影する人々も増加している。

 デジタルカメラでのホタル撮影の方法は2種類ある。1つは、銀塩と同じ長時間露光であるが、15分~20分という長時間露光ではノイズがひどいらしい。その防止には、ISOを高く設定し露光時間を短くすればよいが、周囲の明るさやホタルの数を考慮しないと、昼間のような写真に少ないホタルというものになってしまう。もう1つの方法は、風景を明るい時間にまず撮影しておき、暗くなってホタルが飛び始めたら、10~20秒という短い露光時間でホタルの光跡を何十枚も撮影する。短い露光では背景は写らず真っ黒で、そこに黄緑色のホタルの光だけが写る。そして、自宅に戻ったらphotoshopで背景の1枚とホタルの光数十枚を合成するのである。この方法ならば、背景は絞り込んだシャープな画像が得られるし、ホタルもたくさん飛んでいるように見せることが出来るのである。デジタルの特性を生かした良い方法であると思う。

 これまで、デジタルで撮影した多くのホタル写真を見たが、ホタルのマクロ撮影はたいへん美しいと思うが、暗闇にホタルの乱舞という写真は、どうしても露光時間が短いために1匹ホタルの長い飛翔を追うことはできず、バラバラの光跡になってしまい、本来のホタルの飛翔風景とは少し違う感じがしてしまう。また、合成する背景は、薄暗い時間に撮影するので、実際にホタルの飛翔している光りと陰とは違ってしまい、かなり不自然さを感じる写真になってしまう難点もあるが、ホワイトバランスは、パソコン上での現像時に設定できるから、見た目に近い色が再現できる。銀塩では撮影できない映像や高画質は、デジタルならではのものである。
 掲載している写真は、銀塩一眼でリバーサルフィルムを使用して撮影したホタルの舞う風景である。フィルムは、一発勝負で修正も利かない。デジタルよりも絵画的とでも言うべきだろうか。
その他ホタルの写真は、東京にそだつホタルに掲載。