2019-01-01から1年間の記事一覧
この一年を振り返ると、昨年末に前立腺がんの全摘手術を終え、1月28日から仕事に復帰。毎朝4時半に家を出て、月曜は5時半に出社。火~金曜は6時に出社。働き方改革もあり、帰宅は週に1、2回は15時になり、他は21時半。以前と何ら変わらぬ激務をこなし仕…
今年も本年撮影した写真の中から自己ベスト10を選んで締めくくりたいと思う。本記事は昆虫、次に自然風景をまとめた。 2019年の自己ベスト(昆虫編) マダラヤンマのホバリング マダラヤンマの産卵 ルリボシヤンマ 青眼型メス ヤブヤンマの青眼メス ウスバシ…
あっという間に令和元年も残すところ一週間余りとなってしまった。例年通り、一年を振り返って、この一年に撮影した昆虫と自然風景の自己ベストを掲載したいと思うが、その前に「最上の一枚」について、個人的に考えておきたい。 写真撮影は趣味である。ただ…
クリスマスは、今や日本でも冬を代表するイベントである。勤め先の東京渋谷では、イルミネーションやクリスマスデコレーションに包まれ、忙しく人々が行き交う雑踏とは別に華やかな演出でクリスマスムードの高まりを感じる。自宅近くの国立でも、並木や建物…
フィルムと違ってデジタル写真はパソコンで修正や加工ができ、実際に撮影した風景とは違うものを簡単に作り出すことができる。存在するものを「ない方が良いから」と消したり、逆に、無いにもかかわらず「あればもっと良いから」と付け加えることもできる。…
霧氷という芸術を、自己の中に受け入れ、深く味わう。 「秋山明浄にして粧うが如く」季節が終わり、「冬山惨淡として睡るが如し」季節の到来である。彩り豊かな光景からモノトーンの世界へと一変するが「霧氷」という芸術作品が作り出される季節でもある。 …
秋の里山風景・・・鮮やかに色づいた紅葉も良いが、たわわに実をまとった大きな柿の木も印象的である。柿は、一説では氷河期の終わり頃に中国大陸から日本に渡ってきたと言われており、果物の中では唯一日本固有の種である。学名は Diospyros kaki Thunberg …
私は、昆虫の生態写真や自然風景を撮っているが、写真には様々なジャンルがあり、それぞれの撮影にそれぞれの楽しみ方がある。スナップ写真もその一つであろう。 スナップ写真は、下準備その他特にせず、日常のできごとあるいは出会った光景を一瞬の下に撮影…
秋の富士を撮るには、山梨県鳴沢村にある紅葉台から、その名の通り色づいた紅葉と写すのも良いが、人気のあるスポットでは横並びのカメラが写す写真に違いはない。できれば撮影は誰にも迷惑をかけず、また邪魔されることもなく、時間を掛けてゆっくりと自然…
ダケカンバは、カバノキ科の落葉高木。樹皮に字が書けることからソウシカンバ(草紙樺)とも言われる。亜高山帯の代表的な樹木で、北海道、本州、四国の山地から高山に生え、純林をつくることが多い。本州中部地方では近縁のシラカンバより標高の高い海抜150…
秋と言えば紅葉の季節である。葉は光合成をするクロロフィルが含まれているために緑色に見えるが、落葉樹等は、秋になり日照時間が短くなるとクロロフィルが分解され、赤色色素「アントシアン」が新たに作られたり、黄色色素「カロテノイド」が目立つように…
小田代ヶ原は、栃木県日光市の日光国立公園内の標高およそ1,400mに位置する草原への遷移期にある湿原であり、豊かな自然と希少な景観から日光国立公園の特別保護地域および特別地域である他、環境省の日本の重要湿地500、国際条約のラムサール条約湿地に登録…
御射鹿池の四季と題して、この10年間に撮影した四季折々の光景の中から12点を一つの記事としてまとめてみた。 御射鹿池は、長野県茅野市の奥蓼科温泉郷に通じる「湯みち街道」沿い、標高およそ1,500mにある小さな農業用ため池で、その名は、諏訪大社に伝わる…
クロヒカゲ Lethe diana (Butler, 1866) は、タテハチョウ科(Family Nymphalidae)ジャノメチョウ亜科(?Subfamily Satyrinae)ヒカゲチョウ属(Genus Lethe)で日本全土に分布する。山地性・森林性が強く、薄暗い林内などに生息している。学名の「diana」…
日本ホタルの会シンポジウム開催のお知らせ 第26回 日本ホタルの会シンポジウム -ホタルを通じて身近な自然環境を考える- 主催:日本ホタルの会 日時:2019年11月9日(土)14:00~16:30 場所:工学院大学 新宿校舎 高層棟8階 A-0815教…
ルリボシヤンマの青メス探索後、標高1,400mの池に立ち寄ってみた。周囲の木々は色づき始めており、あと2週間もすれば紅葉の見頃になるだろう時期にも関わらず、オオルリボシヤンマが何頭も産卵中。他にキトンボ、ムツアカネも多数が産卵していた。 キトンボ…
ルリボシヤンマ 青メス探索で信州へ。 ルリボシヤンマ 青メスは、先月に岐阜県で撮影したが、胸部と腹部斑紋も水色になる完全な青色型のメスを撮りたい。ただし、すでに10月に入り中部山岳地帯におけるルリボシヤンマの発生は終わっているかもしれない。他の…
マイコアカネ Sympetrum kunckeli (Selys, 1884)は、成熟したオスは顔面が青白く腹部が鮮やかな赤色になり、赤い着物と白粉で装った京の舞妓さんを思わせることから和名が付いている。平地や丘陵地のヨシ、ガマ等背丈の高い抽挺水植物が繁茂する腐植栄養型の…
マダラヤンマの産卵を撮影することができたので、他のシーンと併せて紹介したい。 マダラヤンマは、日本特産亜種であり、北海道西南部、東北地方全域と関東地方の一部、石川県、長野県に分布しており、ヒメガマ、ヨシなどの抽水植物が繁茂する池沼に生息する…
アカネ属の連結飛翔は、その様子から「タンデム」(バイクで二人乗りすること)と呼ばれ、必ず前の個体がオスで、そのオスが腹端の付属器でメスの頭部を挟むことで形成されている。トンボのオスは、交尾後のメスを奪うと、メスの生殖器に入っている精子を掻…
オオルリボシヤンマ Aeshna crenata Hagen, 1856 は、これまで日本各地で観察と撮影を行ってきたので、ここでオスの飛翔行動について少し触れておきたい。 オオルリボシヤンマのオスは広い縄張りを持ち、その範囲をパトロール飛翔する。縄張り内に別のオスが…
ルリボシヤンマ 青眼型メスを撮影したので掲載したい。 ルリボシヤンマ Aeshna juncea juncea (Linnaeus, 1758)は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)ルリボシヤンマ属(Genus Aeshna)で、氷河期に繁栄し、その遺存種的に生息していると言われており、日本では…
カトリヤンマ Gynacantha japonica Bartenef, 1909 は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)カトリヤンマ属(Genus Gynacantha)で、北海道南部から九州まで広く分布し、平地や丘陵地の樹林にかこまれた汚染のない池、竹林、松杉がまばらに生育する河川敷の林、水…
私の昆虫撮影は、ほとんどが写真である。写真は、一瞬の時間芸術とも言われ、写真ならではの良さがあるが、動きの連続は、映像でなければ分からない。 今年になって、なるべく映像も残すように努め、ホタルの発光飛翔は多くの映像を撮影した。他の昆虫はどう…
ベニヒカゲは、2015年に長野県の浅間山系で撮影しているが、今回、8月半ばに北アルプスでも撮影したので、浅間山系の写真と併せて紹介したい。 ベニヒカゲ Erebia neriene (Bober, 1809) は、 タテハチョウ科(Family Nymphalidae)ジャノメチョウ亜科(Sub…
ヒメキマダラヒカゲ Zophoessa callipteris (Butler, 1877) は、タテハチョウ科(Family Papilionidae)ジャノメチョウ亜科(Subfamily Satyrinae)ヒメキマダラヒカゲ属(Genus Zophoessa)のチョウ。 北海道・本州・四国・九州に分布し、北海道では平地~…
川町の残土埋立に反対する住民集会が、8月25日、高尾の森わくわくビレッジにて開かれ、ホタル保全の立場から特別ゲストとして講演を行ってきた。 ブログ記事「東京のホタル(源平合戦の危機)」で記したが、東京都八王子市川町にある大沢川源流部の谷戸では…
スミナガシ Dichorragia nesimachus nesiotes Fruhstorfer, 1903 は、タテハチョウ科(Family Nymphalidae)スミナガシ属(Genus Dichorragia)のチョウで、日本からヒマラヤまでを含む東南アジアに分布し、低地から山地の雑木林に生息している。和名は、黒…
アイノミドリシジミ Chrysozephyrus brillantinus (Staudinger, 1887) は、シジミチョウ科ミドリシジミ族で、日本産ゼフィルスの中でもオスの翅表が金緑色に輝くメスアカミドリシジミ属(Chrysozephyrus)の一種である。 アイノミドリシジミは、2013年、2014…
ペルセウス座流星群と富士の写真は、今回の遠征目的の1つ。遠征期間中に撮影した写真としては最後で順序が逆になるが、まずはこれを紹介したい。 お盆休み。全体の3割の方は9連休らしいが、私はカレンダー通りの3連休。毎年恒例になった長野遠征。2年連…