ホタル/ゲンジボタル
ホタルは卵も光る? 本当である。 ホタルは光る昆虫であることは多くの方々が知っている。ただし、成虫が光るのは「求愛のためである」ことを知っている方々は、意外と少ない。そして、光らないホタルもいると言うことを知っている方はもっと少ない。 ちなみ…
『滝しぶき ほたる火にじむ ほとりかな』飯田蛇笏 滝に舞うホタル(ゲンジボタル)の様子を紹介したいと思う。 深い谷の最奥にある滝は、鬱蒼とした木々に覆われた崖に囲まれ、その姿はなかなかの迫力である。この滝から下流600mほどの間、山深い真っ暗な深…
鬼谷川のホタル ~岐阜県郡上市和良町~ ここ数年、毎年訪れている岐阜県郡上市和良町へ、今年もゲンジボタルの観察と撮影に行ってきた。ただし今回は、いつもの場所ではなく、これまで訪れたことがない鬼谷川(おんだにがわ)の上流域に行くことにした。 6…
ゲンジボタルの西日本型と東日本型の違いを写真と映像で比較 すでに九州南部や四国の高知県ではゲンジボタルが発生し、今年2025年もホタルの季節が始まった。知人によれば、高知県では発生が遅れているようであり、冬季の渇水や3~4月の低温の影響などが原…
ゲンジボタルの幼虫上陸の様子を観察し記録撮影を行ってきた。 ゲンジボタルは、九州の鹿児島などではすでに成虫が飛んでいるが、東京都の山間部ではゴールデンウイーク頃が、毎年、幼虫上陸の時期になっている。千葉県の房総では4月上旬が上陸時期なので、…
ホタルの谷は、東京都内にもある。そういった名前の場所があるわけではなく、私が勝手にそう呼んでいるだけだが、多摩西部の標高約300mの山間部にある。吸い込まれそうな細い深谷の底を流れる渓流にゲンジボタルが生息しているのである。 多摩地域は、2019年…
岐阜県郡上市の和良蛍を、今年も観察し、写真と動画を撮影してきた。和良町は、和良川や鬼谷川などに国の特別天然記念物に指定されているオオサンショウウオが生息していることで有名だが、ゲンジボタルも見ることができる。地元では和良蛍と呼んでおり、お…
野川に生きるホタルを今年も観察し、写真と動画を撮ってきた。水面に光が映る様子を残すという目的は達成できた。 野川は、東京都調布市、小金井市、三鷹市にまたがる都立野川公園の北地区を流れており、ゲンジボタルが生息している。元々は、隣接する野川公…
ゲンジボタルの幼虫上陸の様子は、これまで各地で観察し撮影してきたが、今回、初めて東京都内のゲンジボタル生息地で観察し、写真に記録として残すことができたので掲載したいと思う。 ゲンジボタルの幼虫は、およそ8か月から個体によっては3年8か月の水…
和良蛍を守るためのホタル勉強会の講師として、和良蛍を守る会の招きで12月3日から一泊二日で岐阜県郡上市和良町を訪れた。 自宅を朝の5時に出発し、中央道国立府中ICから土岐JCTで東海環状道を走り、美濃関JCTで東海北陸道の郡上八幡ICで降り、そこからは…
ゲンジボタルのメスの飛翔の様子を記録として写真に撮影した。 ゲンジボタルは、生息地によっても多少の違いはあるが、概ね19時半頃になると発光しながら飛翔するが、そのすべてはオスである。メスは、川辺の草の葉の上に止まって発光している。メスを見つけ…
和良蛍は、岐阜県郡上市和良町に生息するゲンジボタルのこと。昨年の6月12日に初めて訪れたが、あいにくの月明かりと発生初期であったため、発光飛翔の数が少なかった。そこで、今年も訪れ、これぞ「和良蛍」という写真と映像を撮影することができ、また深夜…
国分寺崖線(ハケ)の湧水に生きるホタル 三鷹市大沢のホタルについて、講演会と観察会および写真撮影を行ってきた。 東京都三鷹市市スポーツと文化部生涯学習課(共催:ほたるの里・三鷹村)の依頼により、6月4日三鷹市教育センターにて「ほたるの一生-大…
野川のホタルを初めて観察し、撮影してきた。 野川は、東京都を流れる多摩川水系多摩川支流の一級河川である。国分寺市東部の日立製作所中央研究所敷地内を水源とし、世田谷区南部の二子玉川で多摩川と合流する。全長は20.5km。野川の北側は、武蔵野段丘面を…
滝を背景に舞うゲンジボタルを観察し、写真には初めて収めた。 当初の予定では、昨年の秋にヒメボタルの生息環境調査と保全指導で招かれた宮城県仙台市へ、ヒメボタルの発生状況を実際に確認するつもりであったが、沖縄遠征から帰ってきて直ぐに東京も梅雨明…
郡上和良のホタル通称「和良蛍」の里に行ってきた。 結果から言うと、発生の初期でまだ少なく、夜の気温17℃という低温、更には月齢12.6(満月の3日前)の明るい月が川面を照らしており、ほとんどが草むらでの発光。しかしながら、高知県宿毛のゲンジボタル…
今年初のホタルは、石垣島でのヤエヤマヒメボタルの観察と撮影であったが、ゲンジボタルの観察と撮影は、千葉県からスタートである。 前記事のムカシヤンマの産卵を撮影後に向かったのは、2004年から観察を続てけいるゲンジボタルの生息地。2006年には、テレ…
ゲンジボタルとヘイケボタルの光り方の違いについて動画で分かりやすくしたものを作成してみた。 ゲンジボタルが渓流や河川(小川)など流れに棲み、ヘイケボタルは水田や湿地などに生息し、形態や生息環境に違いはあるものの、生活スタイル(生態)について…
新潟県のゲンジボタル生息地へ ゲンジボタルの観察と撮影で新潟へ。ホタル前線は徐々に北上しており、新潟県でもホタルの発生が始まった。新潟県には、星峠や美人林の風景、ギフチョウやオオトラフトンボ、オオルリボシヤンマのオス型メス等の撮影で何度も訪…
ゲンジボタルの観察と撮影で富山を訪問してきた。先週は、岐阜県関ケ原のゲンジボタル生息地を訪ねたが、護岸工事で激減したという悲しい現実を目の当たりにした。今回の富山も、当初予定していた生息地が護岸工事で激減という知らせを頂き、富山県在住のプ…
ゲンジボタルは、中部山岳地帯(フォッサマグナ)を境に遺伝子が異なっており、発光パターンも明瞭に異なっている。オスの気温20℃におけるオスの集団同期明滅の間隔は西日本は2秒、東日本では4秒である。以下の映像は、岐阜県と千葉県で撮影したゲンジボタ…
岐阜県関ケ原のゲンジボタルを観察し撮影してきたので紹介したい。尚、本ブログでは、撮影地については基本的に都道府県名までの表記にしているが、今回は、既に広く世間に知られていること、町指定の天然記念物であり条例によって保護されていること、あえ…
ゲンジボタル(東日本型)の観察と撮影を行ってきた。場所は、毎年訪れている千葉県内の生息地で、自然発生地では関東で一番発生が早い地域である。 ゲンジボタルは承知のように遺伝子型の違いによって西日本型と東日本型に分けられる。遺伝子型の相違だけで…
ゲンジボタルの幼虫上陸を観察するため山梨県の自生地を訪れた。この場所は、2011年から幼虫の上陸を観察しており、その内3回は写真に撮影しているが、私の休日と当地の上陸時期と降雨が一致したので、定点観察として訪れた。 ゲンジボタルの幼虫は、9か月…
~志賀高原のゲンジボタル~ 志賀高原のゲンジボタルを観察し撮影を行ってきた。 「ホタル」といえば、昔は個人的に8月と言う印象である。48年前に行っていたヘイケボタルの飼育観察では、ヘイケボタルは8月の今頃が旬であったからだ。今では7月上旬~中…
~2019年の台風19号による影響でホタルも壊滅的な打撃~ 東京山間部の渓流に棲むゲンジボタルが激減している。 5月22日の高知県から開始したゲンジボタルの観察と撮影。6月には、千葉県と山梨県、そして東京都内2カ所で行い、最後は、東京都内でも一番発生…
東京のゲンジボタルは、今年も美しい光を放っていた。東京と言っても、都市部のホテルの庭園や公園のビニールハウスではない。広大な雑木林に囲まれた大自然の中。 流れる小川に天然のゲンジボタルが舞うのである。 このゲンジボタル生息地には、2003年から…
源氏蛍の様子を千葉県にて観察してきた。 昨年、千葉市付近に上陸した台風15号と台風19号による被害が大きく、ホタルが生息する河川もダメージがあり、今年の発生の状況を心配していた。生息地はいくつもあるが、その内の1つである谷戸には、20014年から定…
宿毛のゲンジボタルは高知県内でも有数な名所である。 四万十川の沈下橋とホタルを観察した翌日は、宿毛市にある「蛍の郷」へ。この場所は、40年以上にわたってカワニナの餌を団子状にしてパチンコで川へと飛ばしたり、 大雨で土砂が流入した際は、幼虫を陸…
沈下橋とホタルは、高知県が誇る日本の原風景である。 高知県には、2017年10月にホタル講演会の講師として香南市を訪れたが、是非一度、ホタルが舞う季節に行って見たいと思っていた。 四国のゲンジボタルは西日本の遺伝子を持ったグループである。現在、東…