2024-01-01から1年間の記事一覧
本年は、私の人生にとって大きな節目の年であった。4月に28年間勤めた会社を60歳定年で退職し、8月末まではホタルの研究と昆虫や自然風景の写真撮影のために費やした。と言っても、時間が十分にありながら、思うように出かけられなかったのも事実。しかしな…
2024年も残すところ1週間あまり。10月14日以来、写真撮影に出掛けておらず、本年は出掛ける予定がないことから、私自身の一年を振り返った反省と来年の計画立案のために、年末恒例のあくまでも自己満足のベスト10作品を今年撮影した写真の中から選んで締め…
冬は、つとめて。雪の降りたるは、言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎおこして、炭持てわたるも、いとつきづきし。 平安時代中期に執筆されたと考えられる清少納言の随筆『枕草子』の一節である。冬は朝の趣を詠った…
新潟県の十日町市の山間部には、いくつもの棚田が残されている。それらは「越後松代棚田群」と呼ばれ、原風景が残る棚田スポットとして知られている。その中のひとつが「蒲生の棚田」である。山あいの道から見下ろす蒲生の棚田は朝霧がよく現れ、杉林から漏…
ビーナスベルト(Venus Belt)とは、早朝や日没後の薄明の20分程度の間、太陽とは逆側の空にピンク色の帯がかかる現象である。大気が安定し澄み渡った晩秋から冬にかけて見られることが多い。くすんだアッシュピンクやオレンジ色がかったピンク、紫がかった…
秋といえば紅葉。様々な色彩に染まった紅葉の帳は、私たちの心を癒し、感動を与えてくれる。欧米では、紅葉する落葉広葉樹は約13種類ほどで単色が多いようだが、日本には26種類あることや、気候風土が生み出す鮮やかな色彩と多彩が織りなすグラデーション、…
最近、夢をよく見る。というより、見た夢を覚えていると言った方が正しいだろう。その内容は様々で、決して悪夢ではないのだが、行ったこともないような場所に、かつての知り合いたちとともに出かけているような夢が多く、ストーリー性があるものだ。 夢は「…
マダラナニワトンボの連結飛翔と産卵の撮影を行った。 マダラナニワトンボ Sympetrum maculatum Oguma, 1915 は、トンボ科(Family Libellulidae)アカネ属(Genus Sympetrum)で、体長32~38mm程度、黒色に淡黄色斑を有し。成熟しても赤くならない黒味の強い赤…
滝雲は、新潟県魚沼市の枝折峠(しおりとうげ)で見られる自然現象。“雲”が山々を越え、”滝”のように流れ落ちているように見えることから「滝雲」と呼ばれている。雲海の発生するスポットは全国にいくつもあるが、スケールの大きな滝雲が見られる場所は、枝…
紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)は、2023年1月に発見された彗星で、2024年9月27日(世界時。日本時では28日)に近日点を通過し、9月下旬には日の出前の時刻に東の低空で、地球への最接近する10月12日(世界時。日本時では13日)頃は、夕方に西の空の低い…
今年の4月に28年間勤めた会社を定年退職し、しばらく自由にさせてもらっていたが、この9月から別の会社に就職した。未経験の職種で、今は研修と勉強の毎日である。そのため、今月は下旬まで撮影に出かける精神的余裕がないので、しばらくは過去に撮影した写…
日本の星空を各地で撮影し、このブログに写真やタイムラプス動画を掲載してきた。撮影機材は星景撮影には不十分であり、どの画像も美しいとは言えない。星空を専門に撮っておられる方々に比べれば恥ずかしいものばかりであるが、写真を並べてスライドショー…
ヤマキチョウ Gonopteryx rhamni maxima Butler, 1885 は、シロチョウ科(FamilyPieridae)モンキチョウ亜科(Subfamily Coliadinae)ヤマキチョウ属(Genus Gonepteryx)のチョウで、国外では北アフリカから中国、朝鮮半島にかけて分布し、岩手県、長野県、山梨…
夏の終りのハーモニーといえば、1986年にリリースされた井上陽水と安全地帯とのコラボレーション・シングルを思い浮かべる方々が多いかも知れない。私も好きな1曲だ。お二人の美しい歌声とハーモニーに心揺さぶられるが、「夢もあこがれも違う二人だからこ…
"Danse de l'amour" of fireflies / 邦題「届いておくれ、愛の光よ」 ホタルが舞う季節は終わったが、外国の方々向けに、これまでに日本各地(岩手県から高知県まで)で撮影したホタルの写真をスライドショー動画にまとめてみた。 ホタルは、極地や乾燥地域…
シータテハとエルタテハ。CとL。後翅裏の白紋の形から付けられた何ともユニークな和名である。先日、久しぶりにシータテハを見かけて撮影したので、和名も形態も似通った両種について比較してみた。まずは分類であるが、どちらもタテハチョウ科(Family Nym…
ホソミモリトンボの交尾態を撮影することができた。 ホソミモリトンボの生息地には、今季4回目、昨年から合わせて8回目の訪問。この日は朝6時から待機した。天候は晴れで気温は18℃。7時過ぎにオスが1頭飛来したが、すぐに遠くへ飛んで行ってしまった。…
ホソミモリトンボの本州における貴重な生息地の1つにおいて、昨年から観察と撮影を続けており、今回、7回目の訪問で産卵の様子を撮影することができた。(前回7/26の訪問では、観察のみで写真は撮れなかった) ホソミモリトンボのメスは、どこからともなく…
コシボソヤンマ Boyeria maclachlani (Selys, 1883)は、ヤンマ科(Family Aeshnidae)コシボソヤンマ属(Genus Boyeria)で、北海道・本州・四国・九州(種子島、屋久島)に分布し、6月下旬から9月末ころまで見られる。朝と夕方に活発に活動する黄昏ヤンマ…
ハネビロエゾトンボは、2012年に千葉県、2020年と2022年に栃木県で撮影し当ブログにも掲載しているが、産卵の様子は未撮影で、飛翔に関しては、真横からのカットはピントが甘く、ジャスピンのものは斜め後ろからで複眼と胸部の色彩が分からないものばかりで…
オオムラサキ Sasakia charonda charonda (Hewitson, 1863) は、タテハチョウ科(Family Nymphalidae)コムラサキ亜科(Subfamily Apaturinae)オオムラサキ属(Genus Sasakia)に分類されるチョウで、日本の国蝶である。本種は最初に日本で発見され、学名の Sas…
一日の最高気温が摂氏25度以上の日を「夏日」、30度以上の日を「真夏日」、35度以上の日を「猛暑日」と言うが、ここ数日は連日の猛暑で、10年に一度の暑さであるという。昼間は、屋外での運動は危険であり、冷房の効いた室内にいたい。しかしながら、こんな…
山梨のヒメボタル生息地(一ヵ所)には、2008年からほぼ毎年訪れ、観察と撮影を続けている。当地は標高およそ1,000mで、赤松林とブナ林に挟まれた急斜面の尾根であり、下草は極めて少ない。尾根道は地肌が見えており、豪雨があれば全て流してしまうような環…
ホソミモリトンボは、北海道と本州に生息しているが、本州での確実な生息地は数か所しかない。古い文献に掲載されている生息地も、実際に行って見た所、現在では尾瀬と上高地以外はほとんど絶滅状態であると言える。それは、高山性トンボであり、高層湿原に…
東京のヒメボタルの発生が始まって一週間。発生数の状況確認のため7月9日と同じ生息地を訪れた。結果から言うと、前回と発生数はほとんど変わらず、50mくらいの範囲で、30頭余りであった。 杉林は間伐と下草狩り、ブナ林では乾燥が懸念材料であったが、12日…
東京のヒメボタルの発生が始まった。多摩西部の標高700m以上の山間部には、居所的ではあるが、かなり広範囲にヒメボタルが生息している。2004年から観察を続けているが、どの生息地も概ね19時半頃から発光を始め、21時頃までの活動で、生息地ごとの標高やそ…
ホタルの谷は、東京都内にもある。そういった名前の場所があるわけではなく、私が勝手にそう呼んでいるだけだが、多摩西部の標高約300mの山間部にある。吸い込まれそうな細い深谷の底を流れる渓流にゲンジボタルが生息しているのである。 多摩地域は、2019年…
3年連続の沖縄遠征(6/26~29)。今年は、自己満足の範疇であるが充実した4日間であり、コノハチョウ、カラスヤンマ、天の川という主要な撮影目標をすべて達成し、その他の昆虫、特にトンボ類に関しては多くの写真を撮ることができた。これは、過去2回の…
オオキイロトンボ Hydrobasileus croceus (Brauer, 1867)は、トンボ科(Family Libellulidae)オオキイロトンボ属(Genus Hydrobasileus)で、沖縄本島の他、渡嘉敷島、久米島、石垣島、西表島に分布する国内のトンボ科では最大種である。平地や丘陵地の挺水…
カラスヤンマ Chlorogomphus brunneus brunneus Oguma, 1926 は、ミナミヤンマ科(Family Chlorogomphidae)ミナミヤンマ属(Genus Chlorogomphus)のトンボで、沖縄本島北部のやんばる地域にのみ分布している。山間の渓流源流域に生息し、4月中旬~8月下…