ホタルの独り言 Part 2

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タカネトンボの羽化

 タカネトンボ Somatochlora uchidai Forster, 1909 は、エゾトンボ科(Family Corduliidae)エゾトンボ属(Genus Somatochlora)で、北海道・本州・四国・九州・屋久島に分布している。和名の“タカネ”は、高嶺(高い山、高い峰の意)にちなんでいると言われるが、標高300mほどの丘陵地から標高1,600mの高地まで分布し、周囲を樹林に囲まれた閉鎖的で小規模な池沼等に生息している。鮮やかな金緑色に輝く複眼とメタリック・グリーンの胸部が美しく魅力的なトンボである。
 東京都内では珍しい種ではないが、環境省カテゴリでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に選定され、青森、秋田、山形、宮城、新潟、長野、石川の各県RDBでは絶滅危惧Ⅰ類に選定されており、岩手と富山県では絶滅危惧Ⅱ類に選定されている。

 これまで、タカネトンボの静止、ホバリング、産卵の様子は撮影していたが、今回タカネトンボの羽化(正確には羽化後)の様子を撮影することができた。 生息地の近くに深夜から待機し、早朝5時から探索を開始した。産卵場所は分かっているから、最初、その周辺のスゲ類が繁茂する所を見て回ったが、見つからない。すると同行した知人が羽化殻を発見。普通に探したのでは見つからない場所であった。逆にトンボにとっては羽化するのに適した特殊な場所と言える。
しばらくすると、その近くで羽化殻につかまる羽化したばかりのメスの個体を知人が発見。5時40分に1枚目、まだ翅を閉じている状態を撮影。徐々に翅を広げはじめ、7時12分に翅を広げた様子を撮影した。時間から予測するに、午前4時過ぎには羽化を開始するものと思われる。

 以下には、今回撮影した羽化の写真の他、過去に撮影した静止、ホバリング、産卵の様子の写真も掲載した。

掲載写真は、クリックしますと別窓で拡大表示されます。

タカネトンボの羽化

タカネトンボの羽化
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 640 +2/3EV(撮影日:2025.7.23 7:16)

タカネトンボの羽化

タカネトンボの羽化
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1 / 絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 640 -1/3EV(撮影日:2025.7.23 7:12)

タカネトンボ

タカネトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm / 絞り優先AE F5.6 1/50秒 ISO 400 -1/3EV ストロボ使用(撮影日:2017.8.26 13:27)

タカネトンボ

タカネトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm / 絞り優先AE F6.3 1/30秒 ISO 400 -2/3EV ストロボ使用(撮影日:2017.8.26 13:30)

タカネトンボ

タカネトンボ(ホバリング)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 500 -2/3EV(撮影日:2010.8.28 8:53)

タカネトンボの産卵

タカネトンボの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm / 絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 3200(撮影日:2017.8.26 12:37)

タカネトンボの産卵

タカネトンボの産卵
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm / 絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 3200 -2/3EV(撮影日:2017.8.26 12:38)
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