先般、当ブログの「超美麗な昆虫たち」という記事において、私が覚えた極彩色の昆虫たちを紹介したが、今回は、和名に「ルリ(瑠璃)」が付く昆虫を紹介したい。
「瑠璃」とは仏教世界の中心にそびえ立つ須弥山で産出される宝石のことで、その色にちなんだ瑠璃色は、紫色同様に至上の色と言われている。JISの色彩規格では「濃い紫みの鮮やかな青色」としており、Webでは、このような色になる。「瑠璃色(#004898) または 瑠璃色(#1e50a2)」。
Webでは、画一的な色でしか表すことができないが、ご存知のように、色は三属性と呼ばれる色相・明度・彩度の三つの要素の組合わせで創りだされており、様々なトーンがある。また、色は照明する光源と物体と人の目とによって知覚される現象であるから、十人十色と言われるように、同じ色を見てもその感じ方は人によって違う。見る人の感覚・知覚・感情に個人差があるからである。質感をも含めれば、色は「無限に存在する」とも言えるだろう。
さて、至上の色をした昆虫には、どのような種がいるだろうか?実際に瑠璃色に見える昆虫は、たいへん多い。特に光沢のある上翅を持つ甲虫類に多く見受けられるが、和名に「ルリ(瑠璃)」が付く昆虫は、以外と少ない。以下に、撮影した中から瑠璃という名の昆虫たちの写真を集めてみた。
これら昆虫が、実際に瑠璃色に見えるかどうかは、見る人によるのだろうが、正直なところ、なぜルリ・・・という和名なのか?と思う種もある。和名には学名と違って命名法は存在しない。従って先取権はなく、その種をどのような和名で呼ぼうと自由である。例えば、ルリボシカミキリをクロボシミズイロカミキリと呼んでも良いのであるが、世間一般に広く通用しなくてはならない。誰が命名したのかは分からないが、和名については、九州大学編集による日本産昆虫総目録(1989)および日本昆虫学会編集による日本昆虫目録が基準となっている。(約3万2千6百種の日本産昆虫の一部には、和名が付いていない。)
ちなみに、昆虫の和名に含まれている色は、「瑠璃」の他に「赤」「紅」「青」「黄」「水色」「黒」「白」「紫」「茶」「浅葱」があり、「ルリ」の付く昆虫では、他にルリモンハナバチ、ルリクワガタ、ルリハムシ等がおり、今後、撮影リストに加えたいと思う。
今年は、6月に名城大学で開催される日本色彩学会の全国大会にて「ホタルに関する講演」を依頼されているため、「昆虫と色彩」について広く学んでおきたいと思う。撮影においては、「色」を1つテーマにして様々な昆虫を探すのも面白いかも知れない。
注釈:普通種であるルリシジミは、翅を開かないことで知られているが、何度も観察しているうちに開翅するタイミングを発見し、撮影に成功したものである。

アマゴイルリトンボ
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 200 -1EV(2014.7.6)

ルリイトトンボ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F3.5 1/800秒 ISO 200 (2011.7.16)

ルリボシヤンマ
Canon 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 800 +2/3EV(2014.9.15)

オオルリボシヤンマ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/60秒 ISO 400 -2/3EV ストロボ使用(2011.9.19)

ルリシジミ
Canon 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 500 -2 1/3EV(2014.6.14)

オオルリシジミ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1000 +1 1/3EV(2013.05.26)

ルリタテハ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 500 +1 1/3EV(2015.7.19)

ルリボシカミキリ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/200秒 ISO 1600 (2011.7.16)
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