チョウトンボ Rhyothemis fuliginosa Selys, 1883. は、トンボ科チョウトンボ属で、金属光沢のある金紫色の翅をひらひらさせて、チョウのように舞うのが大きな特徴である。翅に色が付いており、このように飛ぶトンボは他にはいない。若い個体が高い場所で滑空飛行するために、ヒコウキトンボとも呼ばれる。(地域によって様々な呼び名があるようである。)
羽化した個体は水辺近くの林に移動して、樹の上や少し開けた空間を集団でヒラヒラと飛ぶ様子がしばしば観察されるが、オスは成熟すると水辺に戻って挺水植物の繁茂する水域に縄張りをつ作り、その上空1mくらいの高さを飛び回ってメスを待つ。時折、近くの植物等に止まって休息しては、再び縄張りのパトロールを続ける習性がある。
国内では本州、四国、九州にかけて分布し、主に平地から丘陵地にかけての植生豊かな池沼などで見られるが、海岸沿いの潮が入る沼沢にも生息する。 東京都内の公園の池でも見ることができ、個人的には普通種と思っていたが、環境省RDBにこそ記載はないものの、神奈川県では絶滅危惧Ⅰ類、東京都では絶滅危惧Ⅱ類、千葉県、山梨県、栃木県、福島県、富山県、長崎県では、準絶滅危惧種として選定している。
日本国内におけるチョウトンボ属は、本種以外に南西諸島の徳之島以南に分布するオキナワチョウトンボ Rhyothemis variegata imperatrix Selys, 1887.がいる。
チョウトンボは、光の当り具合によって異なる翅の輝きが魅力で、撮影も難しくはないトンボだが、その美しさを100%捉えられていない。と言うよりは、真剣に時間をかけてチョウトンボと向き合っていないのが原因かも知れない。掲載の写真は、数年の内に様々な地域において撮影したものだが、思い起こせば、 いつも出会ったついでの流し撮り的ないい加減さであった。今年はネアカヨシヤンマの産卵を待つ合間の退屈しのぎ的な撮影。これでは、良いい昆虫写真は撮れない。
主たる目的の被写体には、事前にプランを立てて望むが、今後は、予め目的外の被写体との出会いも想定して、綿密な戦略的撮影計画を練って臨むことが必要だ。
以下の掲載写真は、クリックしますと別窓で拡大表示されます。

Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250(撮影地:千葉県 2016.7.30)

Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 1250(撮影地:千葉県 2016.7.30)

Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F2.8 1/1250秒 ISO 200(撮影地:東京都 2011.8.7)

Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/320秒 ISO 200(撮影地:東京都 2010.8.22)

Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:埼玉県 2011.7.10)

Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 800 (撮影地:埼玉県 2011.7.10)

Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 800(撮影地:埼玉県 2011.7.10)
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