12月12日(土)新潟の棚田撮影を予定していたが、天気は良くても雪がないためにキャンセル。代わりに信州白樺高原、霧ヶ峰に 霧氷を求めた。
前日(11日)は、大荒れの関東甲信越。こんな翌日は霧氷が期待できる。午前2時に起床して2時半出発。現地に到着すると、気温が高い。蓼科山麓の一部に綺麗な霧氷が付いていたものの、撮りたい場所に霧氷はなし。霧ヶ峰に移動してみたが、やはり一部に薄らと付いていただけで、撮影するまでには至らなかった。400km弱の早朝ドライブだけで終了。また、次週に期待しよう。
今回の掲載写真は、先月、ルーミスシジミを撮りに行った際に撮影した朝靄のダム湖である。
アクアラインを通り千葉県へ向かう。海底トンネルを抜け、東京湾の橋の上から千葉県の大地を望むと朝靄が掛かっていた。初冬や春先の無風で天気の良い日には、放射冷却のためによく見られる光景だ。
君津ICで降りて房総スカイラインを進む。途中、「道の駅」で休憩すると、ダム湖には朝霧がかかり、さらに逆光の朝陽が当たってキラキラと輝いていた。目的は別にあり、まだ距離もあって留まる時間がないが、撮らずにはいられない。
これまで、自身の自然風景写真には、一切、人物や人工物を入れたことがない。また、入れないことをモットーとしていたが、今回は、どうしても釣り人が入ってしまう。それならばと、釣り人を点景(アクセント)になる位置にしてシャッターを切り、本来の目的地へ急いだ。
私は、自然風景写真を撮る時、目標を決め、ロケハンをしてイメージ・トレーニングをし、スケジュールを組んで天候と相談しながら、機材を揃えて撮影に臨むようにしているが、時として、今回のように通りすがりに偶然に出会う美しい光景もある。
これが、自然風景写真を撮る目的で出掛けていた最中ならば、時間も機材もあるが、今回は、昆虫撮影が目的で、時間はないし機材も違う。
本来ならば、フルサイズのカメラとレンズを三脚に固定し、構図を決めて水平をとり、モニターで拡大してマニュアルでピントを正確に合わせる。露出を決めたら、ミラーアップしてレリーズでシャッターを切ることを基本としているが、今回は、仕方なく昆虫撮影の専用機にしている Canon EOS 7D にレンズは単焦点のSIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM で手持ち撮影である。
一期一会の光景に感謝しつつ、あまりにもスナップ的な撮影に後悔の念が残る。

朝靄のダム湖
Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM
絞り優先AE F11 1/400秒 ISO 200 +1EV(撮影地:千葉県君津市 2015.11.29 8:10)
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