ホタルの独り言 Part 2

ホタルをはじめ、チョウやトンボなどの昆虫、自然風景の写真を掲載しています

朝霧にほどける梅林

凍てつく早春の朝。
大地の冷えを抱えたまま、梅林は静かに朝霧をまとっている。
白く煙るその向こう、無数の蕾がひらききった花の群れが
まるで時間を忘れたように、ひそやかに広がっている。

やがて、東の空から橙の光が差し込む。
やわらかな朝陽が霧を透かし
紅と白の花びら一枚一枚に触れるたび
その景色はゆっくりと目覚めていく。

光にほどかれた花々は、凛とした冷気の中で静かに輝き
その一瞬だけ、冬と春の境目が消える。
音のない世界に、ただ色だけが満ちていく。

裏高尾、木下沢の朝は語らない。
ただ、遅れてきた春が、確かにここにあることを
静かに、確かに、告げている。

 裏高尾の春は、まだ息をひそめるように遅れてやってくる。街が桜の気配に浮き立つころ、この山あいではようやく梅が満ちる。

*以下の掲載写真は、クリックしますと別窓で拡大表示されます。

木下沢梅林の写真
裏高尾・木下沢梅林

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

ホタルの独り言 Part 2 古河義仁/Copyright (C) 2026 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.