ほどけるように、ひとひら。
指先で触れたくなるほど近くに咲いた花びらは
世界のすべてを忘れさせるほど静かで、やわらかい。
別れの言葉がまだ胸の奥に残るこの季節
桜は何も語らず、ただ光を受けて揺れている。
同じ場所を離れ、それぞれの未来へと歩き出すとき
胸に灯した小さな決意が、風にほどけていく。
ひとひらの中に閉じ込められた春が
そっと、まだ見ぬ明日へと続いていく。
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ほどけていくような春の気配の中で、3月19日、東京で桜の開花が発表された。気象庁によると、平年より3日早く、昨年と比べてもやや早い開花となった。開花から満開まではおよそ1週間前後とされており、今後は気温の推移によって見頃の時期が左右される見込みだ。
卒業の時期と重なるこの季節、街には別れと旅立ちが静かに交差している。咲きはじめたばかりの桜はまだ淡く、それでも確かに季節の進みを告げている。新たな場所へと歩き出す人々の足元で、その変化は大きな言葉になることなく、日常の風景の中に溶け込んでいく。
やがて満開へと向かう桜とともに、この春の記憶もまた、それぞれの未来へと持ち運ばれていくのだろう。
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