オナガアゲハ Papilio macilentus(Janson, 1877)は、アゲハチョウ科(Family Papilionoidea)アゲハチョウ属(Genus Papilio )のチョウ。
北海道・本州・四国・九州に分布し、都市部よりも丘陵地帯の雑木林や山地の渓谷沿いなどを主な生息域にする。クロアゲハに似るが翅型が全体に細長くつやのある黒色である。後翅は波打っており、その名の通り尾状突起は長く、内側に湾曲している。また、後翅の外のふちには三日月形の赤色の模様が並ぶ。メスは特にこの模様がくっきりと出る傾向がある。後翅前縁にある白斑は性標で、雄のみの特徴となっている。
普通、年2回の発生で、第1化の春型は4~6月、第2化の夏型は7~8月に出現するが、暖地では9~10月に第3化と推定される個体のみられることがある。春型と夏型の季節型があり、春型は小型で夏型は大型である。翅の色彩にはほとんど違いはない。成虫は、地面で吸水するほか、春にはウツギやツツジ、秋にはヒガンバナ等の花の蜜を吸う。幼虫はにコクサギ。カラタチ、サンショウ、カラスザンショウを食草としている。越冬態は蛹である。
オナガアゲハは、これまで単独で本ブログに記載していなかったので、過去撮影の写真を集めて掲載した。オナガアゲハは、特に珍しいというチョウではないが、これまでの撮影データを見ても、ほとんど撮っていない。比較の意味で掲載したクロアゲハに至っては2枚しかない。これまで153種類のチョウを撮影して掲載していながら(参照:昆虫リストと撮影機材)、身近なチョウをあまり撮っていないのはとても恥ずかしいことである。
*以下の掲載写真は、クリックしますとオリジナルサイズで拡大表示されます。
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 250 +0.7EV(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.14 8:43)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 400 +0.7EV(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.14 9:12)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 3200 -0.3EV(撮影地:神奈川県愛川町 2013.9.22 15:44)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 3200 -0.3EV(撮影地:神奈川県愛川町 2013.9.22 15:45)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 3200 -0.3EV(撮影地:神奈川県愛川町 2013.9.22 15:45)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM / 絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 1000(撮影地:東京都檜原村 2010.05.22)
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