9月最初の週末も雨。September rain 九月の雨は冷たくて・・・無念の8月を引きずったまま9月の雨は心に沁みる。
自然風景ならば雨の日にしか撮れない光景もあるが、予定していたのはトンボとチョウ。こんな天気では撮れるものも撮れない。仕方なく土日ともに自宅で自粛である。ただし、昭和のサラリーマンのようにゴロゴロと過ごしたのではない。時々はパラリンピックの主要種目のテレビ中継を見たが、多くの時間は過去撮影のRAW現像に費やした。
この二日間は、今年4月にフランスの企業が販売したソフト「DxO PureRAW」を試用して、私的に難のあった星景写真数点を再現像してみた。(DxO PureRAW は、前記事の「夏の天の川(開田高原)」でも使用している。)昆虫写真では、撮影前の準備3割、撮影は6割、現像は1割であり、自然風景写真でも同じであるが、星景写真においては、それを作品にするには撮影前の準備3割、撮影は1割、現像が6割である。その再現像した星景写真を以下に 掲載したいと思う。
DxO PureRAW とは、RAWファイルを高品質化してくれるソフトで、Lightroomでの現像の前段において、AIを使ってRAWファイルの様々なレンズ収差を補正し、ノイズを除去し、シャープにしてくれるものである。特に星景写真においては、これまでノイズ除去が大きな課題であった。勿論、元になるRAWデータが適正露出でなければならないが、このソフトを使用することによる効果は大きい。
まずは、宮古島で撮影した天の川(一部)を最初に掲載した。ちなみに表題にしたティンガーラとは、沖縄地方の方言で「天の川」のことである。
今から9年前。2012年9月8日に沖縄県立宮古高等学校の招きで、宮古島の固有種であるミヤコマドボタルの観察と勉強会講師のために訪れた宮古島。ホタルの観察の後、宮古島と来間島に架かる来間大橋からみた星空は、例えようにない素晴らしさであったが、あいにく最小限の機材しか持っていかなかったため、 Canon EOS 7D に シグマの50mmマクロレンズという昆虫用の機材での撮影である。
ちなみに、宮古島は見上げれば満天の星、森ではミヤコマドボタルとキイロスジボタルの光が輝き、海中ではウミホタルの青い光が煌めいている。陸、海、空、全てが美しい自然の光で埋め尽くされていた。また宮古島は全天88星座あるうち、84星座を見ることができ、1月~6月は「南十字星」も見ることができる最北端である。新型コロナウイルスが終息したら、今度はフル装備で訪ねてみたい場所の1つである。
今回「DxO PureRAW」を試用しての再現像の写真は他に数点行い、それぞれ該当するブログ記事において差し替えを行っているが、富士山と天の川アーチ、開田高原の天の川アーチ、この2点を本記事でも掲載しておきたいと思う。これらは、RAWデータをDxoPureRAWで処理した後、Lightroomで5カットをパノラマ合成し、Lightroomでナチュラルグレーを基本に、コントラスト、テクスチャ、明瞭度等を調整した。ノイズはほとんど目立たなくなっている。
*以下の掲載写真は、クリックしますとオリジナルサイズで拡大表示されます。
ティンガーラ(宮古島から夏の天の川)
Canon EOS 7D / SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG / 絞り優先AE F2.8 10秒 ISO 6400(撮影地:沖縄県宮古島市 2012.09.08 21:03)
富士山と天の川アーチ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / 絞り優先AE F3.2 20秒 ISO 3200 5カットパノラマ合成(撮影地:静岡県富士宮市 2021.02.20 4:53)
開田高原より天の川アーチ
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / Canon EF17-35mm f/2.8L USM / PRO1D プロソフトン[A](W)使用 / 絞り優先AE F2.8 20秒 ISO 2000 10カットをパノラマ合成(撮影地:長野県木曽町 2021.03.20 3:22)
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